リウマチと聞くと、関節に起こる病気というイメージが強いのではないでしょうか。しかし、実際は関節以外に全身に症状が及ぶこともあり、この症状を「関節外症状」と呼びます。
発熱や倦怠感、貧血、食欲不振、体重減少のほか、さまざまな部位で症状が現れる可能性があることが、多くの人を悩ませる原因の一つでしょう。
また、症状が皮膚に現れることもあります。これはリウマトイド結節と呼び、肘や膝、後頭部など日頃から圧迫されやすい部位に多く出現するものです。皮下にできる硬いしこりで、小豆大から大豆位の大きさになります。
眼に現れる症状としては、強膜炎や上強膜炎が挙げられるでしょう。強膜とは一般的に白目の部分のことを指し、強膜の上にある薄い組織を上強膜と呼びます。この部分に、充血や眼が圧迫されるような強い痛みが出るのです。
さらに、動いたときの息切れや空咳が主な症状の、肺に現れる間質性肺炎などの病変もあります。悪化すると安静時でも呼吸に支障が出やすくなるため、注意が必要です。
抗リウマチ薬の副作用で、肺に何らかの異常が起こることを薬剤性肺障害と呼びます。治療に使用される免疫抑制剤やステロイド剤などの影響で、ニューモシスチス肺炎などの日和見感染症を合併することもあるようです。
このほかにも、心臓や腎臓などに及ぶ場合があるとされています。
以上のことからもわかるように、リウマチは非常にコントロールが難しい病気として知られているのです。